『リジェネラティブとサステナブル』
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2023-03-03
ブログ
これからのイメージはリジェネラティブ
リジェネラティブとサステナブル(サステナビリティ)の違い
サステナブル(サステナビリティ)という言葉はすっかりポピュラーになりましたが、両者は何がどう違うのでしょうか。
「持続可能な」という意味を持つサステナブルは、
「これ以上環境を悪くしないためにはどうすれば良いか」という考えに基づく概念です。
また、自然を持続可能な形で管理・開発しようという発想のサステナブルは、
「人間と自然を分ける」ことが前提ですが、
リジェネラティブは地球環境に良い影響をもたらすこと地球環境と共存共栄できるよう「人間の活動を自然の一部として捉える」点が、サステナブルとは対照的です。
⚫︎農業でのリジェネラティブ
リジェネラティブに関して今最も進んでいるのが農業です。
微生物や虫などの生態系を取り戻して自然環境を改善する取り組みが中心であり、できるだけ土を耕さない「不耕起農法」や、自然由来の堆肥などを利用する「有機農法」などが挙げられます。
豊かな栄養をたっぷり含んだ堆肥づくりが特徴で、地域で出た生ゴミや資材を利用して堆肥を作り、畑に還すことで自然環境を守る循環型の有機農法を実践しています。
また、コンポストを通して食の循環を広げる活動、コンポストに用いるのは企業から出る生ゴミなどの食品残渣であり、これを堆肥化し再び畑に撒くことで土壌の再生につなげています。
⚫︎海洋でのリジェネラティブ
リジェネラティブは海や川の生態系の再生にも活用されています。そのキーワードとなるのが、新しいCO2吸収法として注目されている「ブルーカーボン」です。
ブルーカーボンとは、地球上で排出されたCO2のうち、海洋生物によって吸収され貯められた炭素のこと。ブルーカーボンを取り込む海洋生態系(ブルーカーボン生態系)には海草藻場、海藻藻場、湿地・干潟、マングローブ林があります。
注目すべき点は、陸の植物より海洋植物の方が大気中のCO2を吸収する割合が高いこと。
陸の生態系のCO2吸収率は約12%ですが、海洋生態系はその2.5倍に当たる約30%も吸収します。
ただ近年ではブルーカーボン生態系の減少が問題視されており、例えばマングローブ林は過去50年の間に世界中で50%が消失、現在も年2%の割合で失われています。
こうした状況を受けて、いくつかの企業が取り組みを始めています。
米アップルは環境保護団体と共同で、コロンビアのマングローブ再生プロジェクトを開始。
プロジェクト期間中に100万トン分のCO2の隔離を目指しています。またセブンイレブンは、2011年から東京湾のアマモ場作りに貢献してきた他、2021年には横浜港が発行するJブルークレジットを購入し、藻場作りの活性化に取り組んでいます。
《まとめ》
持続可能な地球環境の再現から一歩踏み込んで、より良い環境へ向けて「再生」を図ろうとするのがリジェネラティブの基本概念です。
消費者の環境意識がますます高まる昨今にあって、こうした考え方をいち早く導入することが優位性の構築にもつながります。リジェネラティブ活用の具体策についても検討されてみてはいかがでしょうか。
我々を取り巻く環境の変化が加速しているように思います。
解決策を持ちながら、なかなか伝わっていないのが現状だと思います。
私たちは考え方や能力、技術力、科学力、と色々、力は持っています。
分離から統合、
秘密から公開、
競争から共生、
利己的から利他的に方向性が変わりました。
みんなで元の地球環境に戻せる事ができればこんな素晴らしいことはないと思います。
まさにユートピアの時代です。
その道具はあります。
みんなの力を貸して下さい。
お願いいたします。
